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地域社会日本経済新聞 シニアライター 宮田佳幸「パスポートのオンライン申請」

夏休みに海外旅行を計画している方も多いと思います。2020年に始まった新型コロナウイルス感染拡大の影響でしばらく海外旅行から遠ざかり、パスポート(旅券)の有効期限が切れてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
2025年3月24日から、パスポートの新規発行のオンライン申請がすべての都道府県で可能になっています。すでに持っているパスポートの更新申請も含め、オンライン申請は手数料が安くなるうえ、クレジットカードで事前決済もできるなどメリットが多くなっています。
パスポートのオンライン申請は、マイナンバーカードを持っていることが前提になります。パソコンでも申請できますが、マイナカードを読み取れるスマートフォンを持っていればスマホだけで簡単に申請可能です。操作の流れは「マイナポータル」のウェブサイトにある「パスポート申請」のページに詳しく書いてあります。手続きが一通り終わった後、マイナポータルにログインして画面下にある「やること」のボタンをタップすると、申請の審査状況が確認できます。
申請が終了して受け取りが可能になると交付予定日を案内するメッセージが届くので確認しておきましょう。通常、申請から交付までは2週間程度です。申請が急増する時期などは少し余計に日数がかかる場合もあります。
交付予定日が書かれた通知には、手数料のクレジットカード納付専用サイトのURLも記載されているので、これをタップしてカード情報を入力すれば決済手続きができます。ただし、一部の県ではカードに未対応のようです。25年3月24日以降の申請から手数料が改定されており、10年有効旅券の場合、窓口申請は1万6300円なのに対して、オンライン申請は1万5900円と少しだけ割安になっています。
このほか、窓口で新規発行申請の場合は戸籍謄本を提出する必要がありますが、オンライン申請なら不要なため、その発行手数料が浮きます。写真も、オンライン申請時にスマホで撮影できるので別途用意する必要がありません。窓口申請は申請時と受け取り時の2回、窓口に出向く必要がありますが、オンライン申請なら受け取り時だけの1回で済み、時間や交通費を節約できます。
マイナカードとカード読み取りに対応したスマホを持っているなら試してみてはいかがでしょうか。
日本財団が提唱する、遺贈という名の選択
外務省によると2024年のパスポート保有率は17.5%で、発行数は1996年の600万冊越が24年は382万冊に減少しているそうです。見聞を広めるためにもぜひ海外に羽を伸ばしたいものです。物の見方も変わり将来の財産についても考えが変わるかもしれません。将来の社会貢献のためにご自身の遺産を活かしたいとお考えの方に、日本財団遺贈寄付サポートセンターはいつでもご相談に応じます。