遺贈の活用事例

難病の子どもたちの知的好奇心を育む移動式プラネタリウムの整備と鑑賞会の開催

移動式プラネタリウムの整備と鑑賞会の開催

難病児や長期の療養生活を強いられる入院中の子どもの知的好奇心に応え精神面をサポート

自由に野外鑑賞を行うことが難しい子どもたちがいます。ホンモノの星空が見られない子どもたちに、満天の星空や宇宙を届ける、それが、一般社団法人「星つむぎの村」が実施している移動型プラネタリウム投影機の訪問事業です。美しい星空で心を開放するとともに、星を眺めながら科学を研究したいと思う子供たちの意欲を育み広大な宇宙に生きる奇跡を実感できるプログラムです。3件の相続財産のご寄付の6,500,000円で移動型プラネタリウム投影機器を購入し、鑑賞会を開催いたしました。
「星つむぎの村」は全国を飛び回り各地の特別支援学校の子どもたちに星空を届けています。支援で実現した鑑賞会の一つ、越谷特別支援学校にお邪魔しました。先生たちに案内されて体育館にやってきた子どもたちの前に現れたのは、普段の体育館にはない直径7メートルものドームでした。これはなんだろう?とちょっと不安そうな、でもどこかワクワクしたような子どもたち。いよいよ、ドーム内に入り見上げるものの星はあまり見えない。なぜだろうと思っていると、「みんなが普段見ている空は、街頭の光があるから、星が見えていません。でもそこに星はあるのです。いまから街頭の光を消すから、みんな目をつぶっていてください
との声。目をつぶり、カウントダウンに合わせて目を開くと満点の星空が目の前に現れ、子どもたちは「わあ」と、歓声を上げました。

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越谷の夜空から始まったプラネタリウムは、星座の話、太陽系の話、天の川銀河の話、宇宙全体の話と進み、再びもとの夜空に戻りました。ナレーションの声に引き寄せられ、気がつけば騒がしかった子どもたちが静かになって、星空を見つめていました。ドームの中に朝が訪れるとともに、プラネタリムの時間も終わり、明るい体育館に出た子どもたちの笑顔には、一夜の見果てぬ夢を見た感激があふれていました。

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