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日本経済新聞編集委員 山口 聡「12月は〝寄付月間〟だって知ってました?」

「12月は〝寄付月間〟だって知ってました?」

 様々な民間企業、団体、行政が一緒になって12月を「寄付月間」と呼んでいることをご存じだろうか。「歳末助け合い募金」がある12月は寄付する機会が増える。そんなタイミングをとらえて、寄付について考え、行動しようと設けられたのが「寄付月間」だ。始まったのは2015年から。

 この期間に多種多様な寄付に関するイベントが実施される。例えば、ある小学生のバレーボールチームは、パスが続いた回数に100円をかけた金額を自分たちで選んだ先に寄付するという。全日本大学サッカー連盟では全国大会において反則がない試合を達成した場合に1試合につき1000円を世界の子どもたちのために寄付する。寄付月間のマーク入りマスクをつくって販売するといった試みなどもあるそうだ。トークイベントなども全国各地で開かれている。

 一度、寄付月間のサイト(https://giving12.jp/)をのぞいてみてほしい。このような各種イベントの紹介のほか、寄付にはどんな力があるのかといった解説や寄付したい人のための寄付先の説明などもある。

 2020年は春先から新型コロナウイルスの感染が拡大したほか、自然災害も目立った。困窮する人が増え、寄付や助け合いを実行したり、検討したりする機会は多かったかもしれない。関係者の多くが、この流れを今年だけで終わらせたくはないと考えている。

 歳末助け合いなどは、寄付をしてそれで終わりということが多い。そうではなく、自分の寄付がどう使われ、だれに役立っているのかを知りたいところだ。そうすればさらに関心は高まり、来年以降もかかわり続けていく気持ちが強まるかもしれない。もちろん、寄付を受ける側は目的や使途、成果をわかりやく開示していくことが求められる。寄付する人の声もしっかり聞いてほしい。寄付月間にこんな循環のきかっけが生まれれば理想的だ。

 日本ファンドレイジング協会の「寄付白書2017」によると、日本の個人寄付総額は7756億円(2016年)で対GDP比では0.14%。米国を見ると、30兆6664億円で、1.44%だという。一概に比較はできないが、日本はまだまだ寄付の意義や魅力が伝わっていないのかもしれない。

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