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終活日本経済新聞 シニアライター 宮田佳幸「終活で生前整理」

「終活」の一環として、高齢者が自分で家の中の「生前整理」に取り組むケースが増えています。SBIいきいき少額短期保険(東京・港)が2023年に実施したアンケート調査によると、終活に取り組んでいると答えた人の中で「すでに取り組んでいる終活」として「物の整理、片付け」を挙げた人が73.5%で最多でした。一方、回答者全体のうち「終活で心配なこと」も「物の整理、片付け」が59.9%で最も多く、気になってはいてもなかなか整理が進まない人も多いようです。
家の中が片付いていないとつまずいて転倒し、ケガをする危険性も高まります。東京消防庁によると、23年に救急搬送された65歳以上の人のうち、61.8%の事故発生場所は「住宅等居住場所」で、事故種別は「ころぶ」が最多でした。
本人や家族だけで手に負えない場合は、家の整理や片付けを請け負う業者に頼むこともできます。ただし、自宅にチラシをポスティング(投函)してくる業者の中には、思わぬ高額請求をしてきたり、家の中の貴金属や宝飾品などを安く買い叩いたりする例もあるので十分注意が必要です。業者に依頼する場合は、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。人件費や運搬費、不用品の処分費などの内訳を確認し、標準料金に追加される金額が適切かなどをチェック。不用品を処分してもらう場合は一般廃棄物処理業の許可を得た業者が処分しているか、買い取ってもらう場合には古物商の許可を得ているかなども確認しましょう。
費用は荷物の量などによって代わりますが、関東・東海・近畿で生前整理や遺品整理を手がけるリリーフ(兵庫県西宮市)の場合、1LDKの家で8万8000円から、3LDKなら22万円からが目安といいます。家全体で100万円以上かかるケースもあります。
リユースショップを展開するトレジャー・ファクトリーも遺品・生前整理サービス「レガシー」を提供しており、全国の店舗や海外販路、不用品買い取りのノウハウを生かして、できるだけ買い取り品を増やして廃棄する物を減らすことを売りにしています。
どの業者に頼んだらいいか情報が少ない場合は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターに相談してみるのも一案です。地域包括支援センターは、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、介護・医療・福祉・健康など様々な問題について相談に乗ってもらえます。







