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金融日本経済新聞 シニアライター 宮田佳幸「確定申告の準備を始めよう」

確定申告の準備を始める時期になりました。「えっ、確定申告って2月16日からでしょ? まだ早いのでは?」と思われる方も多いかもしれません。しかし、早く準備を始めるに越したことはないのです。
実は、収入が一定額以下の会社員や年金生活者など、所得税を源泉徴収されていて確定申告をしなくてもいい人が払いすぎた税金を取り戻すための「還付申告」なら、1月から可能なのです。2月16日よりも前に早めに申告を済ませれば、税務署もまだ事務作業量に余裕がありますから、早く手続きが済んで還付金が早めに自分の銀行口座へ振り込まれるというメリットがあります。
ただし、申告に必要な書類がまだ揃っていないという場合もあるでしょう。会社員なら勤務先から交付される源泉徴収票が必要になりますが、交付が1月下旬になる企業も多いようです。各種の領収書なども揃っているかどうか、確認しておきましょう。 申告書の作成は、国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば自分でも簡単にできます。ここで作成した申告書をパソコンとプリンターで印刷して税務署に持参したり郵送したりすることもできますが、マイナンバーカードとその読み取りに対応したスマートフォンを持っていれば「e-Tax」という電子申告の利用も可能で、税務署にわざわざ足を運ぶ必要もありません。
還付申告で使う人が多いのは、まず「医療費控除」でしょう。1年間にかかった医療費のうち10万円を超える分(所得の合計額が200万円までの場合はその5%を超える分)を医療費控除として所得から差し引けます。このとき、生計を一にする家族の分を合算して控除してもらうことができます。別居している高齢の親の医療費も、その親が扶養親族になっていれば合算OKです。夫婦共働きの場合は、所得の多い方(所得税率の高い方)が家族全員の分をまとめて申告すると得になります。
ふるさと納税は、寄付先の自治体が5つまでなら「ワンストップ特例」の申請で確定申告をしなくても翌年の住民税が安くなりますが、6つ以上の自治体に寄付をした場合は確定申告で寄付金控除を受ける必要があります。さらに注意が必要なのは、医療費控除を受ける目的などで確定申告をする場合には、寄付先が5つ以下でも必ず確定申告書の中で寄付金控除を申請しなければならないことです。これを忘れると控除を受けられなくなってしまいます。







