読み物
金融日本経済新聞 シニアライター 宮田佳幸「「地方税の季節」到来」

毎年5月から6月は「地方税の季節」です。まず、マイカーにかかる「自動車税・軽自動車税(種別割)」と、持ち家などの所有不動産にかかる「固定資産税・都市計画税」の納税通知書が自治体から送付されてきます(都市計画税は不動産の所在地によってかからない場合もあります)。
自動車税・軽自動車税の種別割は4月1日時点でマイカーを所有する人に毎年かかる税金です。1年分を一括で支払います。自動車税は多くの都道府県で2025年の納期限が6月2日か5月31日となっていますが、青森県と秋田県は6月30日で、納税通知書の送付も6月になってからのようです。
固定資産税・都市計画税も毎年5~6月ごろに不動産所在地の市町村(東京23区の場合は東京都)から納税通知書が送られてきます。こちらは年4回の分割で納税できますが、1年分を一括で払うことも可能です。
自動車税や固定資産税をすでに払ってしまった、という方もいらっしゃるでしょうが、まだ払っていないという方は、払う方法をちょっと考えてからにしたほうが賢明です。
自動車税や固定資産税の納付方法としては、
1. 銀行や郵便局の窓口で現金納付
2. 銀行口座から自動引き落とし
3. クレジットカード納付
4. スマホ決済納付 といった方法があります(自動車税の口座引き落としは自治体によって対応していない場合があります)。
このうちクレジットカード納付は手数料が発生する点に要注意です。クレカのポイントが付与される場合もありますが、ポイントの価値を手数料が上回るケースが多くなってしまいます。
銀行などの窓口で現金納付や口座引き落としなら手数料はかかりません。しかし銀行の営業時間内に窓口へ直接出向いて長時間待つ必要があったり、口座引き落としは事前の手続きが必要だったりして面倒です。
お勧めなのはスマホ決済納付です。現在はほぼすべての自治体でスマホ決済に対応しており、納税通知書に印刷されたQRコードをスマホ決済アプリで読み込むだけで、休日でも夜間でも納税が完了します。手数料もかかりません。しかも、スマホ決済アプリにクレカで残高チャージをするとクレカのポイントが付与される場合もあります。
自動車税や固定資産税のほかに、地方税で忘れてはならないのが「住民税」ですね。
住民税については次の機会に取りあげたいと思います。