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地域社会日本経済新聞編集委員 宮内禎一「2025年は万博イヤー 会場見学の注意点は」
今年は万博イヤー。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)が大阪湾の人工島「夢洲(ゆめしま)」で4月13日から10月13日まで開かれる。今回はチケットや交通アクセスなど、実際に訪れる際の注意点などを紹介したい。
昨年12月下旬、建設現場を訪れると、1周約2キロメートルと世界最大級の木造建築物になる「大屋根リング」はほぼ完成していた。幅27メートルもの超大型LEDビジョンで文化や観光の映像を流す韓国パビリオン、古い木造校舎を移築して使う映画監督の河瀬直美さんのパビリオンなどユニークな建造物が着々と姿を現していた。
万博に行く場合、まず必要なのがチケットの購入。前売り券の販売が始まっている。通常の一日券は大人7500円だが、開幕から2週間の間に1回使える「開幕券」は同4000円など、様々な割引チケットが容易されている。ネット販売が中心で、コンビニエンスストアで紙のチケットも購入可能になった。
ネット販売では事前に来場日予約が必要。1月13日からは一部のパビリオンやイベントの予約申し込みも始まる。イベントや各国が行うナショナルデーの催しがチェックできる日本国際博覧会協会のホームページを参考に、来場日を決めるのがよい。すでにウィーン少年合唱団のコンサートなど興味深い催しの日時が公開され始めている。
これまでの万博では会期後半に来場者が集中した。6~9月はかなりの暑さも予想されるので、4、5月に来場するのがお薦めだ。暑さが少し和らぐ午後5時以降に入場可能な「夜間券」(大人3700円)もある。暑さ対策では大屋根リングの下の通路が風が抜けてしのぎやすい。
次にアクセス。大阪メトロ中央線の夢洲駅を利用するのが一番便利で、会場東ゲートまではすぐ。混雑は予想されるものの時間が読みやすい。大阪駅、新大阪駅など主要駅からは会場までシャトルバスが運行するが、事前予約が必要だ。
乗用車では会場へ乗り入れできない。乗用車の場合は夢洲の隣の舞洲(まいしま)や堺市、兵庫県尼崎市に設けられる有料駐車場にとめてシャトルバスを利用する。タクシーで来場はできるが、台数に限りがある。大阪市内や堺、神戸、淡路島から夢洲の桟橋まで船を使いシャトルバスに乗り換える手もある。
スーツケースなど大型荷物の会場持ち込みは禁止。入場口での預かりは200個限定で1個1万円もかかる。大型荷物は宿泊ホテルか、夢洲の外のコインロッカーに預けたほうがいい。
注意点を整理すると①チケットは様々な種類があり原則として来場日時の事前予約が必要②アクセスのお薦めは地下鉄中央線③大型荷物は持ち込み禁止④会場はキャッシュレスで現金は使えない⑤弁当などの食品は持ち込み可⑥夏場の暑さ対策は万全に――といったところだ。実際の見どころや食のお薦めなどは次回3月に。