読み物

日本経済新聞編集委員 宮内禎一「2025年大阪・関西万博 ここが見どころ」

「2025年大阪・関西万博 ここが見どころ」

 2025年4月の日本国際博覧会(大阪・関西万博)開幕まであと500日余り。11月末には入場券の販売も始まる。建設費の膨張やパビリオン建設の遅ればかりが注目され、いったい万博で何が行われるのか地元関西ですら知らない人が多い。そこで今回は、万博の開催意義や見どころをご紹介する。

 万博は世界約150カ国や企業が参加して大阪湾の人工島「夢洲」で25年4月13日から半年間開かれ、約2800万人の来場者を見込む。155ヘクタールの会場のほか、デジタル空間にそっくり再現したバーチャル会場も設けて、遠隔地からも万博を楽しめるようにする予定だ。

 テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。新型コロナウイルス禍で「いのち」に注目が集まる中、ポストコロナの社会や2030年が目標年のSDGs(持続可能な開発目標)の先を見通すヒントが示される。
 
 コンセプトは「未来社会の実験場」。万博を通じて健康医療分野、空飛ぶクルマなどのスマートモビリティ分野、水素燃料電池船など環境・グリーン分野、人工知能(AI)やビッグデータの活用などデジタル分野で様々な実験を勧め、社会での実用化につなげる。

 最大の見どころは1周2キロメートルの世界最大級の木造建築物「大屋根(リング)」。高さ12~20メートル、幅30メートルあり、上を歩いて会場や大阪湾を見渡すことができる。
 
中心部には「いのち」をテーマにしたパビリオンを8館配置。生物学者の福岡伸一氏やロボット工学の石黒浩氏ら8人のプロデユーサーがアイデアを競う。例えば音楽家の中島さち子氏のテーマ館はクラゲをイメージした透明な屋根のデザインで、内部で世界の音楽や民俗芸能を体験できる。

 企業パビリオンはパナソニック、吉本興業など13館。バンダイナムコは「機動戦士ガンダム」の世界観を発信し、日本ガス協会は「おばけ」をテーマに参加型アトラクションを提供する。各国のパビリオンではスイスがSDGsを意識して万博史上最軽量の球体の建物に挑戦する。
 
 万博を運営する日本国際博覧会協会は社会的課題の解決へ1週間ごとにテーマを決めてシンポジウムや展示会を行う「テーマウィーク」を設定。会期中に8000件も予定される様々な催しも見ものだ。

 1970年の大阪万博は約6400万人が訪れ、ワイヤレステレホン、地域冷暖房システム、電気自動車など、後に実用化された技術がたくさん披露されて大成功だったと言われる。

 技術もエンターテインメントも当時最高のものが集まった70年万博に比べると、今や東京ディズニーランドやゲームなど娯楽は多様化。先端技術の見本市も数多く、万博の存在感が低下しているのは否めない。

 それでも70年万博を訪れて影響を受けた子どもたちが後に科学者や宇宙飛行士、作家などとして活躍しているように、25年万博も多くの子どもたちに見てもらい将来を考えるきっかけになれば、開催する意義はあるだろう。

  ちなみに大人(18歳以上)の基本入場料は1日券7500円。前売り券は同6000円で、特に開幕後2週間にのみ使える1日券は同4000円、約3カ月間使える1日券は同5000円と割安なので、前売り券を買って比較的すいている会期前半に訪れるのがお得だ。

日本財団が提唱する、遺贈という名の選択

万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」とのこと。人生100年時代と言われています。個々人の未来デザインは「遺言・遺贈」と共通していると思います。大切なテーマですね。日本財団遺贈寄付サポートセンターでは、社会貢献により遺言書で財産を社会貢献のために使いたいと考える方のご相談をお受けしています。ホームページ、お電話でお気軽にお問い合わせください。

遺贈について詳しく知る

未来への贈り物、遺贈未来への贈り物、遺贈
受付時間 9:00-17:00 0120-331-531
  • 資料請求
  • お問合せ