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訪問看護師・ケアマネジャー 藤澤 一馬「介護保険外サービスで人生に彩りを」

「介護保険外サービスで人生に彩りを」

 介護保険制度が2000年に始まり、すでに20年以上が経過した。年々上昇する介護保険料の徴収もあるため、介護保険の認知度は比較的高いのではないだろうか。
人生100年時代、健康寿命と平均余命との差は10年ある。この10年は不健康な期間であり、介護を受ける可能性がある期間だ。介護保険は7〜9割の公的補助を受け、比較的安価で介護サービスを受けられる。しかし公的サービスであるが故に、使い勝手が良いとは言い切れないのが現状だ。例えば同居家族がいる場合には、掃除や洗濯、買い物などの生活援助が受けられないことがある。また高齢夫婦が一緒にサービスを受ける場合には、明確にそれぞれの時間を決め、計画を立案しなければならない。しかし実際の現場では、各事業所が柔軟に対応しているが、厚意に基づくものなので、事業所間でばらつきが出ているのも事実。 

 そこで近年注目されているのが、介護保険を利用しない保険外のサービスだ。配食サービスや訪問理髪、介護タクシーなどは以前からも利用されていた。最近は「遠方の家族に会いに行きたい」「ペットの世話もしてほしい」「マッサージやリラクゼーションを受けたい」など、細かい要望に応えるべく、様々なサービスがある。その中でも私が注目するのは、医療依存度の高い方でも安心して冠婚葬祭等に参加できるよう、専門的に取り組んでいるサービスだ。看護師の付き添いはもちろんのこと、着付けや化粧、移動支援までまとめて対応している。特にお子さんやお孫さんの結婚式への付き添いに、数多くの対応実績があるようだ。

 介護保険外サービスは、依頼に応じて細やかな内容に対応され、より生活にメリハリが持てるサービスが多い。しかし介護保険サービスと違い、費用負担が高くなる傾向は否めない。事業所によって特徴が異なるため、相見積もりなどを行い、ご自身が納得のいくサービスを選びことが大切でだろう。

 人は必ず老い、最期を迎える。それまでの時間の中で、後悔を残さずに過ごすことも大切ではないだろうか。サービスを利活用しながら、自身の人生に彩りを添えていくこともお勧めである。

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