読み物
老後FP オフィス・ミラボ 代表 京極 佐和野「良く食べるは、良く生きること」
「食事とは、必要な栄養素を取ることと辞書にはあるが、料理して、食べることが食事だ」と料理研究家 土井善晴さんがインタービューで語っていました。
料理して食べるって当たり前のようですが、一人暮らしや夫婦だけの暮らしだと、料理が面倒になってついつい総菜や弁当で済ませる方も多いのではないでしょうか? 「料理をする、食べる」ということは、思っている以上に大切なことだと私は感じています。
高齢社会に関する研究で、認知症になりかけた時に低下する3つの能力があることがわかっています。
3つの能力とは、「計画力」「注意分割機能」「エピソード記憶」で、普段から鍛えておくことが大切です。また、普段の「食事」には、買い物→段取り→調理→食べる→片付けというプロセスがあり、このプロセスを実践することで能力の低下を予防できると考えられます。
1つ目の「計画力」は、低下すると計画を立てて行動する必要のあることができなくなります。買い物や下ごしらえなどの手順を変えたり、調理器具を違ったものを使ってみるなど、ときどきいつもと違う行動をすることが予防のポイントです。
2つ目の「注意分割機能」は、低下すると注意を配りながら2つ以上のことを同時に行うことが難しくなります。調理で煮る・焼く・切るなど同時に行ったり、調理の間に不要な器具や食器を片付けるなどすることで鍛えることができます。
3つ目の「エピソード記憶」は、低下すると少し前に経験したことが思い出せなくなります。今日何を食べたか、買い物でいくら使ったかを、日記や家計簿につけていくことで鍛えられます。
さらに、必要な栄養素を意識して摂取することで、フレイル(虚弱)を防ぐこともできます。
おすすめの10大栄養素は「さあ、にぎやか(に)いただく」です。
さー魚
あー油
にー肉
ぎー牛乳・乳製品
やー野菜
かー海藻
(に)
いーいも
たーたまご
だー大豆
くーくだもの
「いつまでも、元気で自立した生活をおくりたい」とはいっても、老化は避けることはできません。しかし、運動や食事、睡眠などに注意することで、老化をゆるやかにし、認知症を防ぐことができると高齢社会に関する研究で明らかになっています。
中でも、「食べる」だけではなく、食べることに伴う行為すべてを「食事」と捉え直すことで、日常が変わり、老化や認知症の予防によい効果を生み出し、より良く生きるにつながることを期待します。
日本財団が提唱する、遺贈という名の選択
食生活が偏らないように。また、必要な栄養素がきちんと採れるように「さあ、にぎやか(に)いただく」を取り入れてみませんか?日本財団遺贈寄付サポートセンターは、遺言書で財産を社会貢献のために使いたいと考える方のご相談をお受けしています。ホームページ、お電話でお気軽にお問い合わせください。