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訪問看護師・ケアマネジャー 藤澤 一馬「ペットと共に生きること 〜最期を想定した準備と対策〜」

「ペットと共に生きること 〜最期を想定した準備と対策〜」

 高齢化の問題に合わせ、「介護」や「医療」の課題は必ず取り上げられます。高齢者自身の生活や体調面を整える、そのためには必要不可欠と言えるでしょう。しかし近年新たな問題として、高齢者とともに生きる「ペット」に焦点が当てられています。ペットの飼育意向として、60代以上では他の世代に比べ上昇傾向にあります。以前は「ペット」として飼うイメージでしたが、今は「家族」として共に生きるために迎えられます。核家族化が進む中、大切な家族の一員と過ごしたい思いからでしょうか。

 とは言え飼育動物は自立して食事・排泄などができるわけではなく、必ず誰かしらの世話を必要とします。どれだけ高齢者が大切に思っていても、介護保険で世話は行えず、自費として30分2000〜5000円程度の費用が掛かります。事業所によっては対応自体できないこともあるため、高齢者や家族が世話を行えなくなった時の対応は考えておく必要があります。しかし高齢者自身が自宅で過ごすことができず、施設となった場合はどうなるのでしょうか。実は近年ニーズの増加に合わせて、少しずつですがペットと過ごせる施設が増えているのです。

  ペット可の施設はまだまだ数が少ないため、事前に情報収集することが必要です。高齢者自身は大切にしているペットでも、他の家族がどう感じ、どのように対応するかは分かりません。どこに、どのくらいの費用で、どれくらいの待ち期間なのか、細かく確認しておきましょう。またペット最期についても、可能な限り考えておくことも大切です。出来ることならば看取りたい気持ちもあるでしょうが、そうは行かないこともあります。施設によっては引き取り、最期まで世話をしてくれますが、数としては多くありません。その場合には引き取り、世話を行う個人や団体と「負担付き死因贈与契約」※1をし、最期まで看てくれる環境を整えることも視野に入れましょう。

 ペットは人の心を癒すだけでなく、認知症の改善に繋がるとも言われています。家族同然のペットと過ごす生活を少しでも長く続けたい、そう思う気持ちは誰もが分かります。人の最期も、ペットの最期も、必ず訪れることです。素敵な最期までの時間を過ごすために、早めの情報収集や準備をお勧めします。

※1 亡くなった後に一定の負担(ペットの世話など)を実行することにより、金銭等の贈与を受けることができる契約

日本財団が提唱する、遺贈という名の選択

大切な家族であるペットの最期について早めに考えておくことは大切に思います。日本財団遺贈寄付サポートセンターは、遺言書で財産を社会貢献のために使いたいと考える方のご相談をお受けしています。ホームページ、お電話でお気軽にお問い合わせください。

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