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株式会社コミヤ保険サービス 代表 小宮崇之「相続対策としての保険の活用」

「相続対策としての保険の活用」

 平成27年1月1日に相続税の基礎控除が改正されましたが、それ以降相続税の対象者 の割合が平成26年は4.4%だったところ、8%と大幅に上がっています。更に令和3 年では、9.3%と毎年増加しています。 (参考:国税庁「相続税の申告事績の概要」)

 相続税の課税対象者が増えたことで、相続税対策をする人が増えています。相続税対策 として、第一に有効的な手段として行われているのが暦年贈与です。暦年贈与とは、1月 1日から12月31日までの1年間(暦年)で、贈与額が110万円以下であれば、贈与 税がかからない仕組みです。ただし、この暦年贈与も注意点があり、当初からまとまった 金額を贈与しようという意志が認定されると、課税対象になることがあります。そうした 指摘を税務署から受けないために、例えば、毎年贈与する金額や時期を変更することや、 毎年贈与するごとに贈与契約書を作成するなどといった方法があります。    

 こうした暦年贈与をうまく活用して、保険を使った相続税対策もあります。一例として 、「祖父から孫への医療保険のプレゼント」という方法があります。保険の契約者および 受取人を祖父にして、被保険者を孫にします。医療保険の保障期間を終身にして、払込期 間を短期(10年や5年)にします。払込期間が終了した後に、契約者および受取人を孫 に変更すれば、孫は名義変更以降の保険料を支払わずに、医療保険の保障を受け取ること ができ、給付金も受け取ることができるようになります。まさに医療保険を無償でプレゼ ントしたことになります。

 ここで、贈与税はかからないのだろうかと疑問に思った方もいるかと思いますので、説明します。保険の価値は「解約返戻金で算出する」というルールになっているため、医療 保険は解約返戻金がほとんど無いので、問題ありません。ただ、そうはいっても、一生涯 続く医療保険の価値が0という訳ではなく、一般的に1日の入院給付金の10倍の価値が あると考えて、評価をします。医療保険の入院給付金は高くても2万円程度ですから、そ の10倍だとしても20万円です。この金額であれば、暦年贈与の110万円の非課税枠 のなかで贈与ができるため、贈与税がかかりません。相続税対策の一つの選択肢として、 医療保険を使った生前贈与の存在を知っていただければと思います。

日本財団が提唱する、遺贈という名の選択

相続対策として大切なご家族に安心を遺すことは、素晴らしい選択肢の一つだと思います。           日本財団遺贈寄付サポートセンターは、遺言書で財産を社会貢献のために使いたいと考える方のご相談をお受けしています。ホームページ、お電話でお気軽にお問い合わせください。

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