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FP オフィス・ミラボ 代表 京極 佐和野「有酸素運動で認知症予防を!」

「有酸素運動で認知症予防を!」

 歳を重ねると、体のあちこちにメンテナンスが必要となり、自ずと病院に通うことも増えてきます。折しも、10月1日から75歳以上の方が対象の後期高齢者医療制度が改正されました。これまで1割負担だった方の中で一定の所得以上の方の自己負担割合が2割に変更されました。高齢期の医療費負担増が予想され、健康への関心が高まっています。

 そこで、今回は健康を維持促進するために有効な有酸素運動についてご紹介します。
 有酸素運動は長時間継続して行える運動で、ウォーキング、ジョギング、エアロビクス、サイクリング、水泳、水中歩行などがあります。体脂肪の燃焼によるダイエット効果や持久力向上、様々な生活習慣病の原因を予防・改善する効果があります。持続的に全身に酸素を取り入れるので、全身の血流が良くなり、不安や抑うつ感を軽減する効果もあります。

 また、最近の研究で、脳の働きを促進し認知症予防にもなるといわれています。
2012年にアメリカ・ピッツバーグ大学のカーク・エリクソン教授(心理学)が発表した研究です。認知症がなく座りがちの生活を送る55~80歳の120人の男女を「ストレッチだけをしているグループ」と「1週間3回各40分のウォーキングを行ったグループ」とに分けて観察したところ、ウォーキングを行ったグループでは1年後に海馬の容量が約2%増し、ストレッチだけのグループは約1.4%減少したという研究結果です。教授は「加齢に伴う海馬の萎縮は必然的なものだが、適度な運動を1年間続けるだけで海馬のサイズを大きくすることは可能だ。脳はこの段階でもまだ変わることができる」と言っています。

 海馬は記憶を司る部位で、アルツハイマー病を発症すると最初に病変がみられるので、認知症予防には重要な部位と推測できます。

 有酸素運動は、軽く汗をかく強度で週に3~4回、1回20分~40分程度行うのが効果的です。運動の習慣のない方は10分程度のウォーキングでも脳の認知機能の向上が期待できるので、少しずつでも始められることをおすすめします。
さらにウォーキングしながらしりとりや暗算をすると、前頭前野などが刺激され鍛えられます。前頭前野は、段取り良く動いたり、複雑な思考をしたりするのに欠かせない機能に関わり、中高年以降個人差が大きくなる部位ともいわれています。ウォーキングなどの有酸素運動で、60代からでも、脳を成長させアルツハイマー病などの予防も期待できるということですね。

 そして健康に意識をもつ高齢者にとって、医療費用、介護費用の抑制や、周囲に生き生きとした姿を示していく社会貢献にもつながるといえるのではないでしょうか。

日本財団が提唱する、遺贈という名の選択

誰もが歳を取り、若い頃のように動けたり考えたりできなくなる事は致し方ありません。それでもできるだけ健康に楽しく長生きするためにちょっとした工夫や日々の努力は非常に大切なのではないでしょうか。
そして生き生きとした姿を周囲に示す社会貢献とともに、遺贈という形での社会貢献もお考えいただくのはいかがでしょうか。日本財団遺贈寄付サポートセンターでは、遺言書で自分の財産を社会貢献のために使いたいという方のご相談をお受けしております。お気軽にご相談ください。

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