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ご相談の窓口からーちょっといい話(1)

こんにちは。

遺贈コンサルタントの木下です。

 

皆様からのご相談に応じる際、その方それぞれのお気持ちに添えるように、心がけております。そんなご相談の中で、印象的なご夫妻にお目にかかりましたので、ご紹介したいと思います。

序章

初めてお目にかかったのは、昨年2016年の6月の終わり、ご夫妻で日本財団をお訪ねくださいました。子どもがいらっしゃらないご夫妻で、財産を残したい法定相続人もいないし、亡くなったときに死後の手続きを頼める気の置けない親族もいない、ただ、火葬した後の散骨を強く希望する、という要望のあるご夫妻でした。財産を託す方がいらっしゃらないので、日本財団を通じて社会貢献事業に役立ててほしい。遺言書の中で、ご自身の今後についてのプランを明らかにしておき、安心して今後の生活をされたいというはっきりとしたご意思がありました。

遺言書案の検討

まず、遺言書案を作成していただき、日本財団遺贈寄付サポートセンターにお送りいただきました。私共は、ご相談者の遺言書作成のお手伝いをする際、まずは書いていただきそれを添削する方法で進めていきます。ほとんどの場合、最初に書いていただいたものには記載方法に不備があったり不足部分があるので説明しながら修正を重ねていくのです。例えば、遺言書には財産を特定できるよう明記しなければなりませんが:

不動産は、所在、地番、建物種類を、

預貯金は、銀行名、支店名、口座番号を、

保険は、生命保険会社名、保険証券番号の記載が必要で、また、保険については現状の受取人と定款を確認しておく必要があります。原則、保険法が改正された2010年4月以降に契約した保険でしたら、遺言書で受取人変更も可能なのですが、一般的な保険では受取人の変更が難しい場合があるからです。

現金は流動的ですが、貴金属についても、リスト化しておくことがいい場合もあります。

遺言者、相続人は誰なのか、遺言執行人の特定も必要です。このご夫妻にも、それらの細かな記載が必要であることを電話とメール、郵送でのやり取りの中で説明しながら、納得をしていただきながら進めていきました。

気持ちの変化

多くのご相談者は、こちらの説明した内容をそのままに記載されるのですが、このご夫妻の素晴らしいことは、ご自身でもきちんと調べて勉強されたことでした。それほどきちんと取り組まれたのには、時折奥様が体調を崩す、ご主人様が入院するなど緊迫した状況を迎えることもあり、添削作業のみならず遺言書に遺すご意思そのものに変更の可能性があったことも、きっかけとなったのでしょう。実は、頼れるご親族がいないと仰っていたのは、本当にご親族がいらっしゃらないのではなく、迷惑をかけたくないから親族には知らせずに、これまで二人で支えあって生きた姿を最期まで貫いて二人だけでひっそりと終わりたい、というのがご夫妻のご本心だということもわかりました。そこまで私共に打ち明けて下さる頃になりますと、それまで遺言書を書くということで身構えていらした頑なな気持ちから、むしろ和やかな気持ちで思いをきちんと確実に残す、という準備が進められるようになりました。

遺言書は財産や身分などの取り決めを遺す人に確実に伝える法的な文書ですが、ご自身の思いを伝えるソフトな部分も持ち合わせています。それが付言事項の部分です。ご夫妻のご遺産の使途についての希望や、散骨についての思いは、その付言事項に加えられました。付言事項の作成の過程で、散骨についてのご希望も変わりました。当初、「海に撒いてしまって、後から「骨は?」と聞かれても、「もう撒いてしまって今はありません」、で済ませてしまいたい」などと仰っていたのが、ご自分たちで樹木葬を受け付けている寺社を調べ、ご住職とも面談し納得して申し込みをされました。少なくとも埋葬した場所がわかれば、ご遺族で後日参拝されたい方が出ていらしても、きっと慰められることでしょう。そして、終には「色々調べてやるだけのことはやった、という感じです。でも、私たちがいくら希望しても、この遺言書が開かれる時の世の中の様子によっては、希望が叶わないことがあるということもよくわかりました。」とまで仰ったのです。遺言書の中に思いを託すだけでなく執行についての余裕の気持ちをもたれたこと、しかし、準備を滞りなく進めていらしたことでの自信とも思える、ある意味で達観した言葉と取れました。

万能にあらず、されど書くべし

先日、漸く遺言書を作成され、晴れがましい顔で日本財団に届けてくださり預けてくださったときの様子を忘れることができません。「これで肩の荷が下りました。この後、二人で旅行をすることも可能ですし、いつまた入院ということになっても慌てずにいられます。」と仰って、ご夫妻は帰っていらっしゃいました。遺言書は万能ではありません。それでも、書き残しておくことで、遺される方々の荷を軽くし、トラブルを防ぎ、周りの方々がどんなにか助かることか。この思いを私たち、日本財団遺贈寄付サポートセンタースタッフは、ご相談者の方々とお話しながら、お伝えしています。どうぞ、皆様もご遠慮なく日本財団遺贈寄付サポートセンターにご相談ください。お問合せをお待ちしています。

 

 

2017年01月30日

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